wafuupizzaのブログ

某地方の農業系大学に入学した、東京のシティボーイが書いてます。

pizzapizza

 最近、ずっと体調がしんどかった。今までに内容なしんどさだった。熱はないのに眠いし、常にだるい。やる気が一切でない。熱があるのかな、と不安になり体温計を出すが、熱はない。
と言ったっていつも体がしんどい時はそう思う。生まれて初めてのしんどさだと。やっと、昨日今日よくなり始めた。
体の調子がいい時は、しんどい時のことはすっかり忘れる。しんどい時は、調子が良かったことは忘れて、このまま死んでしまうんじゃないかと考える。
このしんどかった期間は、あんなに飲んでいた酒も、あんなに行っていた遊びにもいかなくなっていた。でも、体調が良くなった今、あのしんどかった頃なんて忘れて、何もなかったかのように過ごしている。

今週のお題「ピザ」

 書くことがなくなったので、目についたお題に取り組んでみる。
ピザといえばやはりデリバリーピザ。僕は、実家にいた頃、出前を頼むことは時々あった。でも、母親は、脂っこいものが苦手だからか、ピザでは無くお寿司やお蕎麦を頼むことが多かった。僕は、デリバリーのピザが食べたかった。でも、学生の僕には、自分で頼むほどのお金はなかった。意外と高いんだ。
時々父親と二人だけの夜があった。


お父さんは、決まって僕がピザを食べたいと言うと「じゃあ、注文しろ」と言って、お金を渡してくれた。それでピザを注文する。お父さんは、これまた決まって「サイドメニューはいいのか、クーポン使ってたのめよ」と言う。僕は、喜んでフライドチキンやポテトを頼む。
混んでる時は、30分以上かかってピザが来る。届けてくれた人が、ピザの入った、保温バックのようなものを地面に置くと、決まって僕に向かって文句を吐く。「地面に置くなよ、気持ちの問題だよ」みたいに。僕は、そんなこと一切気にならない上に、ピザが届いた喜びでお父さんの言葉をほとんど聞き流す。
お金を支払い、リビングのテーブルへと運ぶ。お釣りを渡す時にお父さんは、決まって言う。「デリバリーのピザは高いな。まあ、運んでくれてるから仕方ないけど」「そうだね」。お金を出してくれた感謝から、一応返事をする。ピザの紙の蓋を開けながら。
お父さんは、決まって言う。「俺は、2、3切でいいや」。そう言って選ぶ。選び終わったら。残りは僕のものだ。好きな奴から手をつける。手と口の周りを油で濡らす。タバスコをかけたりする。僕の辛党は、父親譲りのようだ。クウォータを大抵頼むが、どれも味の系統は似ている。トマトかクリームか和風か。でも、どれも美味しい。ポテトや、フライドチキンにも手を伸ばす。口の中にピザが残っていても、関係なし。詰め込めるだけ詰め込む。全て、素手で。その背徳感のような、空腹につき従って自由に手を伸ばすその感覚は、普段は味わえない。俺の手が汚れると、お父さんは、決まって、出張先のホテルから持ち帰ってきた大量にある紙ナプキンを俺に向かって投げつける。僕は、それを開けて手をきれいにする。
もう、満足だ。
いつもLサイズを頼む。大抵は、食べ切れる。でも、食べきれない時は、ラップに包んで冷蔵庫に入れとく。次の日の朝、クリルであっためて、朝食にする。普段朝食を食べない僕でも、この時は、朝食が楽しみだ。昨日の夜の満足感を思い出す。
ああ。ピザが食べたい。
これが、僕の実家で食べた懐かしのデリバリーピザだ。