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最近、キリスト教の信者のかたとお話しする機会があった。
代表的なキリスト教の宗派には、カトリック、プロテスタント、正教会の三つがある。その方は、プロテスタントからカトリックへと改宗をしたらしい。
改宗は決して珍しいことではない。イギリス国王のヘンリー八世が一人目の妻であるキャサリンと離婚をするためにカトリックからイングランド国教会を作った話は有名である。また、現代でも(また、イギリス人だが)イギリスの元首相トニー・ブレアは、国教会からカトリックへと改宗している。
では、同じキリスト教なのになぜ改宗をするのか。人それぞれの理由があるだろうが、僕の聞いた話を書く。
その理由とは、カトリックとプロテスタントの死生観の違いだ。プロテスタントでは、キリスト教を生前信じていた人しか救われることはない。しかしそれに対して、カトリックは、全ての人が救われる可能性を持っている。例えば、自分のすでに亡くなった非クリスチャンの親がいるとする。プロテスタントでは、自分が信じていても親は、救われない。手遅れらしい。しかしその一方でカトリックでは、自分が祈ることで、両親も救いをえることができるということだ。